食品取扱者の衛生管理
食品取扱者は健康でなければなりません。食中毒事故の原因の一つとして「不健康な食品取扱者」が関連しているケースがあります。各々の食品取扱者が健康管理の重要性を認識する必要があります。
始業前のミーティング
始業当日だけでなく前日も含めて腹痛や下痢、嘔吐、吐き気、発熱の有無を確認・申告します。家族や同居人にも同様の症状を持った人がいた場合も同様です。その他、手荒れや手傷、化膿の有無も確認します。
上記に該当する場合や体調不良がある場合は作業開始前に速やかに責任者にその旨を伝える必要があります。
服装・作業着・身だしなみ
食品取扱者は毛髪や体毛等による異物混入と、作業者等からの食品汚染を防ぐため、事業所が指定する洗濯済みの清潔な作業着、帽子、フード、マスク、手袋、履物等を着用し調理作業を行わなければなりません。
作業着を着用する際は調理場内のみとし、調理場以外に出る際は脱がなければなりません。作業着を着用したまま調理場以外に出ることは避けましょう。また、作業着は安全管理上ポケットが無いものが望ましいです。
手洗いについて
手洗いは食品取扱者にとって基本中の基本であり、非常に重要です。食品衛生とは手洗いに始まりて洗いに終わるともよく言われます。
手洗い前にまず手に傷や手荒れがないかどうかを確認し、もしある場合は責任者に報告した上でばんそうこうや使い捨て手袋を装着します。また、マニキュアや指輪・時計は取り、爪も短く切ります。
また、「いつ手洗いをすべきか」という手洗いのタイミングについては、概ね以下のような状況下において手洗いをするのが適切かと思われます。
- 調理場に入室する前
- 各調理行程前
- 有害微生物汚染の高い作業後
- 顔や頭に触れたとき
- トイレを使用した後
- 動物に触れた後
まとめ
水だけの手洗いでは十分に汚れや微生物を落とすことはできません。ペーパータオル等でしっかりふき取り、アルコールによる消毒を徹底して行い、更に2度洗いをすることにより、手洗いの効果を強くすることができます。意識的に手洗いを行い、二次感染を防ぎましょう。